「営業を3年やってきたけど、この先どうなるんだろう?」
「5年目、周りは昇進しているのに自分はまだ成果が出ていない…」
「10年目、このまま営業を続けるべきか、違う道を探すべきか迷う」
営業を続けていると、こんなふうに将来について考える瞬間ってありますよね。
特に 3年・5年・10年 は、多くの営業職にとってキャリアの分かれ道になりやすいタイミングです。
でも実際のところ、営業職のキャリアパスは人それぞれ。
会社や業界、そして自分がどんな働き方を選ぶかで、未来は大きく変わります。
この記事では、
- 営業職のキャリアパスを 3年・5年・10年の節目ごとに解説
- 業界や営業スタイルによる違い
- キャリアを考えるうえで、今からできるアクション
をわかりやすくまとめています。
「この先どうなるんだろう?」と不安に思ったときに、キャリアを整理するヒントとして読んでみてください。
営業職のキャリアパスとは?
営業の役割はシンプルに言えば「自社の商品やサービスを売って、会社の利益を生み出すこと」です。
でも実際は、ただ売るだけではなくて、
- 顧客のニーズを引き出す → 「お客さんが本当に困っていることは何か?」を聞き出す力が必要です。相手が言葉にしていない“潜在ニーズ”を探り当てられるかどうかで、提案の質が大きく変わります。
- 最適な提案を考える → ニーズが分かっても、それを解決するための方法を組み立てられなければ契約にはつながりません。自社の商材だけでなく、市場全体の情報や競合の動きも踏まえて「この提案が一番いい」と納得してもらえるように工夫します。
- 契約後もフォローして長く関係を築く → 契約がゴールではなく、そこからがスタート。定期的に状況を確認したり、新しい提案をしたりすることで「信頼できるパートナー」として関係を長く続けることができます。これがリピートや追加契約につながり、安定した成果を出す土台になります。
営業職の種類による違い
営業といっても働き方はさまざま。種類ごとに求められるスキルや将来のキャリアの広がり方が違います。
BtoB営業(法人営業)
- 特徴:企業相手に商品やサービスを提案する。商談は時間がかかるけれど、受注すれば大きな売上になる。
- キャリアの強み:相手が経営層や購買担当であることが多いため、論理的に説明する力や、課題解決型の提案力が鍛えられる。
- 将来性:法人営業経験者は「経営企画」「マーケティング」「コンサル」など、ビジネスの上流に進みやすい。
BtoC営業(個人営業)
- 特徴:不動産・自動車・保険など、一般のお客さんに直接提案する。接触件数が多く、成約スピードも速い。
- キャリアの強み:短い時間で相手を信頼させる力や、クロージング力(契約をまとめる力)が自然と磨かれる。
- 将来性:成果を出せば20代でも年収1000万以上を狙えるケースもある。ただし「数字がすべて」な側面が強く、安定性を求める人には不安要素になりやすい。
インサイドセールス
- 特徴:電話やメール、オンライン商談で顧客対応を行う。最近はSaaS業界を中心に急成長している。
- キャリアの強み:データに基づいた効率的な営業ができるため、マーケティング視点や分析力が身につく。
- 将来性:マーケティングやカスタマーサクセス職へのキャリアチェンジがしやすく、IT業界での需要が高い。
フィールドセールス
- 特徴:実際に訪問して対面で商談を行う。相手の表情や空気感を読みながら進めるので、現場での経験がものを言う。
- キャリアの強み:交渉力、プレゼン力、コミュニケーション力といった営業の王道スキルが磨かれる。
- 将来性:経験を積めば管理職やマネジメントに進むのはもちろん、専門営業としてハイキャリアに進むこともできる。
キャリア設計を考えるうえでの注意点
営業のキャリアパスを考えるときに大事なのは、「何をやってきたか」だけではなく「どんな成果を出してきたか」です。
- 数値実績 → 例えば「年間契約件数50件」「売上1億円を達成」「ノルマ達成率120%」など、数字で語れる実績は強力な武器になります。
- スキル → ヒアリング力、交渉力、資料作成力、データ分析力など。特に最近は「データに基づいて提案できる営業」が求められており、ExcelやCRMツールを使いこなせるかどうかが差につながります。
- 経験 → 「チームをまとめた」「大型案件を受注した」「新規開拓でトップの成果を出した」など、役割や責任を担った経験は評価されやすいです。転職や昇進のときにもアピールしやすくなります。
営業のキャリアは多様で伸びしろが大きい
営業職のキャリアは「出世ルートだけがすべて」ではありません。
専門性を磨いて市場価値を高める道もあれば、独立してフリーランスとして稼ぐ道もある。
大事なのは「どんな将来を描きたいか」と「そのために今どんなスキルや経験を積むか」を意識することです。
ここを押さえておけば、3年・5年・10年という節目で迷ったときにも、しっかり判断できるようになります。
【3年目】営業として独り立ちする時期
営業を始めて3年目になると、「もう新人扱いではないよね」という空気が社内でも漂ってきます。
1年目は右も左もわからず言われたことをこなすだけ、2年目はやっと数字を意識しながら自分で動けるようになる。
そして3年目は「ひとりで案件を回せるかどうか」が問われる時期です。
ここで大事なのは、単に売上をつくるだけじゃなく、「営業としての土台を固めること」。
この時期に身につけたスキルや習慣が、5年目・10年目のキャリアに直結していきます。
3年目に期待される役割
- 1人で商談を進められる力 → 上司や先輩に同席してもらわなくても、顧客にヒアリングして提案し、契約まで結びつけられることが求められます。小さな案件なら完全に任されるケースも増えます。
- 新規開拓と既存顧客フォローのバランス → 「とにかく新規を取れ!」と言われる人もいれば、「既存顧客のリピートを増やせ」と言われる人もいます。どちらもできるようになって初めて“一人前”と評価されやすいです。
- 後輩や新人へのサポート → 自分もまだ中堅とは言えない時期ですが、新人が入ってきたら質問に答えたり同行したりする立場になることもあります。この経験が後々のマネジメントの下地になります。
求められるスキル・成果
3年目で身につけたいスキルは「基本の徹底」と「自分なりの型を持つこと」です。
- ヒアリング力 → ただ質問をするだけでなく、相手が「本当に困っていること」を聞き出す練習が必要です。例えば「価格を下げたい」という要望の裏に「納期が不安」というニーズが隠れていることも。
- 提案力 → 顧客の課題を整理し、納得感のある解決策を提示する力。3年目でこれができるかどうかが、上司からの信頼にも直結します。
- 数字責任 → 売上や契約件数など、具体的な成果を残すこと。達成率◯%という形で「数字で語れる」ことが、次のステップに進むための必須条件です。
年収・役職目安
業界や会社規模にもよりますが、営業3年目の年収目安は 350〜500万円 あたり。
成果をしっかり出している人は、早い段階で昇給やインセンティブで500万を超えるケースもあります。
役職としては「営業担当」「サブリーダー」程度で、まだ大きな肩書きはつかないことが多いですが、ここで数字を残しておくと5年目以降に一気にチャンスが広がります。
この時期のキャリア選択肢
- 営業としてさらに経験を積む → まずは成果を出して“実績”を作ることが一番の武器になります。特に法人営業での大口契約などは、後々の転職活動でも強いアピール材料になります。
- 異業種転職を考え始める → 「営業は向いてないかも」と感じている人が増えるのも3年目。もし続けるのがしんどいなら、早めに転職活動を始めるのも選択肢のひとつです。20代のうちのキャリアチェンジは有利に進めやすいです。
- 資格やスキルを仕込んでおく → FP、簿記、ITパスポートなど、汎用的な資格をこのタイミングで取っておくと、将来のキャリアの幅が広がります。営業に活かせるだけでなく、異職種への転職でも役立ちます。
- 転職エージェントに登録する → いきなり転職しなくても、キャリア相談や市場価値を確認するだけでも価値があります。「今の自分の経験でどんな求人があるのか」を知るだけで視野が広がります。
3年目は「営業としての土台づくり」
3年目は「まだまだ学ぶ時期」でもあり、「一人前と見られる時期」でもある、ちょっと中途半端な立ち位置です。
でも、この時期にどんな成果を残すか、どんなスキルを磨くかで、5年目・10年目のキャリアの選択肢が大きく変わってきます。
ここで焦って転職するよりも、まずは「自分の土台を固める」ことを意識するのがおすすめです。
そのうえで、「もし合わないな」と感じたら早めにキャリアチェンジを検討する。
3年目は、営業人生の大きな分岐点なんです。
【5年目】キャリアの拡張期
営業を始めて5年目になると、社内での立ち位置がグッと変わってきます。
もう「若手」ではなく、経験者として見られるようになる時期です。
単に数字を追いかけるだけでなく、リーダー候補としてチーム全体を意識する役割を期待される人も増えてきます。
この時期は、キャリアを「広げるか」「深めるか」を考えるタイミング。
マネジメントの入口に立つのか、それとも専門スキルを伸ばして個人としての強みを高めるのか。
ここでの選択が、10年目以降のキャリアに直結します。
5年目に期待される役割
- チームリーダーやプレイングマネージャー候補 → 部下や後輩を数名抱えつつ、自分も数字を追う「二刀流」ポジションを任されることが増えてきます。ここでの経験が管理職へのステップになります。
- 大口顧客や重要案件の担当 → 営業としての信頼度が上がり、売上規模の大きい案件を任されるようになります。数百万円〜数千万円規模の契約を扱えるかどうかで、キャリアの評価が大きく変わります。
- 社内外の調整役 → 営業部門だけでなく、制作・開発・経理など他部署と連携して案件を進める機会が増えます。「社内の橋渡し役」としてのスキルが問われ始めます。
必要なスキル
5年目で必要とされるのは「個人で成果を出す」から「周囲を巻き込んで成果を出す」への転換です。
- マネジメント入門スキル → 部下への指導や同行、KPI管理など。人を動かす難しさを学ぶ時期でもあります。自分が成果を出すよりも“人に成果を出させる力”が求められるようになります。
- 専門性の深化 → 取り扱う商材や業界の知識を深め、顧客に「この人に任せたい」と思わせられる存在になることが大切です。IT・SaaS業界ならシステム理解、不動産なら法知識など、専門的な知識が武器になります。
- 問題解決力 → 契約後のトラブルやクレームに対処できる力。営業が責任を持って解決に動けるかどうかで信頼度が決まります。
年収・役職目安
営業5年目の年収は、450万〜650万円が目安です。
成果を出している人はインセンティブでさらに上乗せが期待でき、特にBtoB営業や外資系企業では700万円台に届くこともあります。
役職は「主任」「チームリーダー」「マネージャー候補」といった肩書きがつきやすいタイミング。
ここで結果を出すと、管理職昇格のレールに一気に乗れる可能性が高まります。
キャリアの選択肢
- 管理職を目指す道 → チームリーダー経験を積み、そのまま課長・マネージャーへ昇進。組織をまとめる力を磨く道です。安定的なキャリアが描きやすい。
- 専門営業として強みを伸ばす道 → 特定分野の知識やスキルを深め、コンサル営業やソリューション営業として活躍。市場価値を高め、外資系やハイキャリアへの転職も狙えます。
- 異業種転職・キャリアチェンジ → 「営業で得たスキルを別の職種で活かす」ことを考える人も増える時期です。マーケティング、企画、人事など、対人スキルを武器にキャリアチェンジする人もいます。
- 資格取得や学びの強化 → MBAや中小企業診断士など、ビジネス系資格に挑戦する人も。キャリアの幅を広げるうえでの自己投資のタイミングでもあります。
5年目は「キャリアの方向性を決める時期」
営業5年目は「ただ売る人」から「チームや顧客を動かす人」へのシフトが求められるタイミングです。
ここで「管理職を目指すのか」「専門性を突き詰めるのか」を意識して動いておくと、10年目に大きな差がつきます。
成果を出すのはもちろん大事ですが、それ以上に「自分はどんなキャリアを描きたいのか」を意識して選択肢を広げていきましょう。
【10年目】キャリアの分岐点
営業を始めて10年。
この頃になると「ただ数字を追う営業マン」ではなく、「この先どういう立場で働いていくのか」を真剣に考える人が増えてきます。
会社からの期待も大きくなり、部下を抱える管理職に進む人もいれば、専門性を高めて第一線で活躍する人、思い切って独立する人など、キャリアの選択肢は一気に広がります。
10年目は、これまで積み上げてきた実績やスキルをもとに「どんな未来を選ぶか」を決める、大きな分岐点です。
管理職への道
- 具体像 → 課長や部長としてチームを率い、目標数字を達成させる立場に。人事評価や採用に関わることも増え、「人を動かす力」が強く求められます。
- 求められる力 → 部下の育成、戦略立案、部門の収支管理など。「自分が売る」のではなく「チームで成果を出す」ことが最重要になります。
- 将来性 → 組織の中心人物として安定感は抜群。ただしプレイヤーとしてのスキルを磨き続けたい人には物足りなさを感じることも。
- 年収目安 → 600万〜800万円以上。大手企業では1000万円に届くケースもあり、収入面での安定が魅力です。
専門営業/ハイキャリア営業の道
- 具体像 → 高額商材や専門的なサービスを扱う営業として活躍。外資系SaaSや金融、不動産などでは「プロフェッショナル営業」として市場価値を高められます。
- 求められる力 → 業界知識や商品理解の深さはもちろん、提案力やプレゼン力も高い水準が求められます。競合との差別化や課題解決力が勝負のカギです。
- 将来性 → 自分の専門性が確立できれば、転職市場でも非常に強い立場を築けます。独立やコンサルタントへのキャリアにもつながりやすいです。
- 年収目安 → 700万〜1000万円以上。外資系では成果次第でさらに高収入を狙える可能性もあります。
独立・フリーランスの道
- 具体像 → 営業代行やコンサルタントとして独立し、個人で案件を受けるスタイル。スタートアップや中小企業の営業支援を行うケースが増えています。
- 求められる力 → 案件獲得力(営業を自分で営業する力)、人脈、信頼感。さらにマネジメントや経理など、会社にいた頃は任せていた業務を全部自分でこなす必要があります。
- 将来性 → 成功すれば自由度も収入も大きい。ただし安定性に欠けるため、事前に十分な準備と実績作りが欠かせません。
- 収入イメージ → 300万円〜1000万円以上と幅広い。成功すれば青天井ですが、失敗すると生活が苦しくなるリスクも。
キャリア停滞のリスク
10年目は華やかな選択肢も多いですが、同時に「停滞してしまう人」もいます。
- 同じ業務を漫然と続け、スキルが伸びない
- 成果が頭打ちになり、昇進も転職も難しくなる
- 年齢だけ重ねて市場価値が下がる
こうした状況に陥ると「もう選べるキャリアがない」と感じやすくなります。
だからこそ、10年目までに「何を強みとしてきたか」を振り返り、未来に投資することが重要です。
10年目は「選択の幅」が一番広い時期
営業10年目は、キャリアの分岐点。
- 安定を求めて管理職へ進むのか
- 専門性を極めて市場価値を高めるのか
- 自由を求めて独立に挑戦するのか
どの道を選んでも間違いではありません。
大事なのは「自分はどんな働き方を望むのか」を明確にすること。
その答え次第で、10年目以降のキャリアは大きく変わります。
業界・営業スタイル別のキャリアモデル比較
営業職と一口に言っても、扱う商材や営業スタイルによってキャリアの描き方は大きく変わります。
「営業に向いているかどうか」を考えるときに、実は“営業の種類”が合っていないだけというケースも少なくありません。
ここでは代表的な営業スタイルごとに、3年・5年・10年でどうキャリアが広がるのかを整理してみましょう。
BtoB営業(法人営業)
- 特徴 企業を相手に提案を行い、契約までの期間が長め。商材によっては数千万〜数億円の案件を扱うこともあります。
- キャリアの広がり方
- 3年目:独り立ちして小〜中規模の案件を任される
- 5年目:大口顧客の担当やチームリーダー候補
- 10年目:課長や部長クラスに昇格、または専門営業として大手クライアントを担当
- 将来性 → 管理職への昇進ルートが明確で、キャリアの安定感は高め。転職市場でも評価されやすいです。
BtoC営業(個人営業)
- 特徴 個人顧客を相手にする。不動産や自動車、保険営業に多い。成果が数字に直結しやすく、若くても大きく稼げる可能性があります。
- キャリアの広がり方
- 3年目:個人顧客の新規契約をある程度安定して取れるようになる
- 5年目:トップセールスとして表彰、インセンティブで年収1000万超えも狙える
- 10年目:管理職に進むか、フリーランス・独立系にキャリアを広げるケースも多い
- 将来性 → 成果次第で高収入を得やすいが、安定性には課題。数字を出し続けるプレッシャーが強いです。
SaaS/IT営業
- 特徴 クラウドサービスやITツールを扱う営業。インサイドセールスやカスタマーサクセスと組み合わせて動くケースが多い。近年は需要が急増中。
- キャリアの広がり方
- 3年目:インサイドセールスとして見込み客を育成
- 5年目:フィールドセールスやアカウントマネージャーとして大手顧客を担当
- 10年目:営業マネージャーや事業責任者、海外展開に関わるチャンスも
- 将来性 → 市場拡大中なのでキャリアの需要は高い。ITリテラシーや英語力があればさらに有利。
比較表:営業スタイルごとのキャリアモデル
| 営業スタイル | 3年目 | 5年目 | 10年目 | 特徴・将来性 |
|---|---|---|---|---|
| BtoB営業 | 小〜中規模案件を任される | 大口顧客、リーダー候補 | 管理職や専門営業 | 安定性が高く転職市場でも有利 |
| BtoC営業 | 個人顧客の新規契約が安定 | トップセールス、年収1000万も | 管理職 or 独立 | 成果主義で稼ぎやすいが不安定 |
| SaaS/IT営業 | インサイドセールス中心 | フィールドセールスへ昇格 | マネージャー、事業責任者 | 市場拡大中、ITスキル必須 |
自分に合ったスタイルを選ぶことが大事
「営業が合わない」と感じていても、実は“営業の種類”が合っていないだけということも多いです。
- 長期的に関係を築くのが得意なら BtoB営業
- スピード感や数字勝負が好きなら BtoC営業
- データやITに強みを活かしたいなら SaaS/IT営業
このように、自分の得意なスタイルを見極めてキャリアを描いていけば、10年後の未来は大きく変わっていきます。
キャリアを描くための具体アクション
キャリアのことを考えるのって、「そのうちやらなきゃ」と思っても後回しにしがちですよね。
でも、なんとなく日々を過ごしていると気づいたときには「もう選択肢が少ない…」なんてことになりかねません。
大事なのは、早めに動いて「自分の未来を選べる状態」にしておくこと。
ここでは、営業職としてキャリアを描くために“今日からできるアクション”を紹介します。
自己分析と棚卸しをしてみる
まずは「自分が何を得意としてきたのか」を整理することが出発点です。
営業は数字で評価される仕事なので、客観的な実績をまとめておくだけで強い武器になります。
- 数値実績の棚卸し → 契約件数、売上、達成率などを具体的な数字でまとめる。「年間契約50件」「売上1億円達成」など、履歴書や面接でも使えるようにしておきましょう。
- スキルの棚卸し → ヒアリング、交渉、資料作成、データ分析など、日々の仕事で培ったスキルを書き出す。第三者視点で「何が強みか」を言語化できると、転職や昇進で差がつきます。
- 経験の棚卸し → 大型案件の受注、チームリーダーの経験、クレーム対応の成功例など。数字にしづらい経験も「具体的なエピソード」として語れるように準備しておくことが大切です。
資格やスキルでキャリアを広げる
営業職は資格が必須ではありませんが、持っているとキャリアの幅が一気に広がります。
- ビジネス系資格 → FP(ファイナンシャルプランナー)、簿記、宅建などは特にBtoC営業と相性が良く、顧客からの信頼にもつながります。
- IT・データ系スキル → Excelの上級操作や、CRMツールの活用スキル、マーケティングの基礎知識など。最近は「データを根拠に提案できる営業」が評価されやすいです。
- 語学力 → 外資系やグローバル企業を目指すならTOEICや英会話は武器になります。英語ができるだけで案件の幅が広がり、年収アップも期待できます。
👉 ポイントは「キャリアの軸に合わせて選ぶ」こと。なんとなく資格を取るのではなく、「将来こうなりたいから、このスキルを身につける」と逆算することが大事です。
転職エージェントを活用して市場価値を確認する
「今すぐ転職する気はない」という人でも、転職エージェントに登録して相談するのはおすすめです。
なぜなら、自分の市場価値を客観的に知れるからです。
- 非公開求人にアクセスできる → ネットには出ていない求人を紹介してもらえることが多く、条件の良い案件に出会える確率が上がります。
- 書類・面接のサポートが受けられる → 職務経歴書の添削や面接練習を無料で受けられるのは大きなメリットです。
- キャリア相談ができる → 「今の経験でどんな選択肢があるのか」「年収を上げるにはどんな転職先が良いのか」といった具体的なアドバイスをもらえます。
「登録したらすぐに転職しなきゃいけないの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
むしろ情報収集だけでも十分価値があります。
小さな行動から始めよう
キャリアを考えるというと大げさに聞こえるかもしれませんが、最初は小さな一歩で大丈夫です。
- 実績をメモ帳にまとめてみる
- 資格の公式サイトを調べてみる
- エージェントに登録して話だけ聞いてみる
こうした行動を積み重ねることで、未来の選択肢はどんどん広がります。
キャリアは「準備している人」が勝つ
営業職は実力主義だからこそ、準備をしている人が次のチャンスをつかみやすいです。
「まだ転職は先でいいや」と思っている人も、自己分析や情報収集だけは早めに始めておきましょう。
未来のキャリアを選べるのは、他の誰でもなく自分自身です。
そのための準備を“今日から”始めてみませんか?
これからのキャリアを考えるあなたへ
営業職のキャリアは、ただ目の前の数字を追いかけるだけではなく、節目ごとに考え方を整理することで大きく広がっていきます。
- 3年目:営業として独り立ちし、土台を固める時期
- 5年目:リーダー候補としてキャリアの方向性を決める時期
- 10年目:管理職・専門営業・独立など、大きな選択を迫られる時期
さらに、BtoB・BtoC・SaaS営業といったスタイルによっても将来像は変わります。
「営業に向いてないのかも」と悩んでいる人も、もしかしたら“営業の種類が合っていないだけ”ということもあるんです。
そして忘れてはいけないのが、自分の強みを知って行動すること。
自己分析をして、必要なら資格やスキルを磨き、転職エージェントで市場価値を確認する。
そうした小さな準備を積み重ねていくことで、キャリアの選択肢はどんどん広がっていきます。
営業職は大変な面もありますが、その分「努力がキャリアに直結する」やりがいのある仕事です。
3年、5年、10年という節目を意識して動いていけば、未来は必ず変わります。
👉 あなたの10年後をつくるのは、今日の一歩。
無理のないところから、キャリアを考える行動を始めてみませんか?



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